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「アパレルブランドのD2Cブランドには何があるの?」
「D2Cで成功したアパレルには、どんなブランドがあるのかな?」
このような疑問を感じていませんか。アパレル業界では、さまざまなブランドがD2C事業に取り組んでいます。
本記事では、
- D2Cがアパレル業界で注目されている理由
- アパレル業界のD2Cブランド8選
- D2Cで成功しているアパレルブランドに共通する特徴
などについて詳しく解説します。D2Cのアパレルブランドに興味がある場合は、ぜひ最後までご一読ください。
D2Cについては「D2Cの意味とは?メリット・デメリットから5つの成功のコツまで完全ガイド」で詳しく紹介していますので、あわせて参考にしてください。
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D2Cがアパレル業界で注目されている4つの理由
- コストを削減し販売価格を抑えられるから
- ファンとの関係性を構築しやすいから
- ブランドの世界観を伝えやすいから
- データの収集により顧客のニーズに合った商品を提供できるから
近年は、数多くのアパレルブランドがD2C事業で成功しています。ここで、D2Cがアパレル業界で注目されている理由について解説します。
1. コストを削減し販売価格を抑えられるから
D2Cが注目されるようになった大きな理由は、コストの削減ができるからです。
D2Cでは、製造から販売・サポートまでを一貫して自社で行います。仲介業者を介さないため、手数料や店舗の運営コストなどを大きく削減できるのです。
アパレルブランドでは、実店舗での販売が中心でした。しかし実店舗を構えると、仲介業者への手数料や、実店舗での運営コストなどが発生してしまいます。
その結果として、利益を出すために販売価格が高くなる傾向にありました。コストを削減できるD2Cなら、コストを抑えただけ従来よりも低い価格で消費者に提供できます。
2. ファンとの関係性を構築しやすいから
ファンとの関係を構築しやすいことも、D2Cが注目されている理由のひとつです。実店舗では、来店できないファンとの密なコミュニケーションが難しい傾向にありました。
ですがD2Cでは、SNSなどを活用して誰とでも交流が可能です。SNSのコメント投稿や動画配信などを使って、消費者と積極的にコミュニケーションを図れます。
ブランドの魅力を伝えるだけでなく、消費者の悩みを解決するような着こなしの提案も有効です。消費者と直にコミュニケーションをとることで、ファンと良好な関係を築けます。
3. ブランドの世界観を伝えやすいから
D2Cには、ブランドの世界観を伝えやすい特徴があります。商品企画から販売までを自社で一貫して行うからです。
ECサイトやSNSなどの世界感を統一できるため、ブランドのイメージを消費者へわかりやすく伝えられます。
もちろん、他社へ販売を委託し、Amazonや楽天市場のようなECプラットフォームを利用することもひとつの方法です。
しかし、仲介業者によって独自のルールが決められており、ブランドのコンセプトや世界観を伝えにくくなってしまいます。
世界観をダイレクトに共有できるD2Cなら、ブランドに共感するファンの増加を期待できるでしょう。
4. データの収集により顧客のニーズに合った商品を提供できるから
D2Cは、製品の製造から販売まですべてを自社で行うため、消費者の意見を収集しやすくなります。
仲介業者を介さないことで、顧客の属性や興味関心など詳細なデータを自社ですべて得られるからです。
たとえば、
- 購入者の属性
- 抱えている悩み
- 興味がある商品
などが収集できます。
得たデータをもとに仮説を立て、SNSのアンケート機能で消費者の意見を聞いてみることも可能です。
その結果、競合がまだ発売していないアイディアに出会えれば、他社と差別化できるかもしれません。
このように消費者データを収集することで、顧客が求めている商品を販売できるようになります。
【成功事例】アパレル業界のD2Cブランド8選
近年は、D2C事業を展開するアパレルブランドが注目を集めています。ここで、以下の8つのブランドを紹介します。
- FABRIC TOKYO(ファブリックトウキョウ)
- COHINA(コヒナ)
- 10YC(テンワイシー)
- SOÉJU(ソージュ)
- foufou(フーフー)
- Warby Parker(ワービーパーカー)
- Allbirds(オールバーズ)
- ALL YOURS(オールユアーズ)
1. FABRIC TOKYO(ファブリックトウキョウ)
FABRIC TOKYOは、スーツをメインとした洋服のカスタムオーダーができるブランドです。
「Fit Your Life」とのコンセプトをもとに、ただサイズが合っているだけでなく、消費者1人ひとりの生き方にあった1着を提供しています。
店舗では商品を販売せず、店頭でサイズを計測したあとに、スマホからスーツを注文できることが特徴です。
ECで注文を完結させるのではなく、実店舗におけるスタッフとの交流を大切にしたことで注目を集めました。
店舗スタッフとのコミュニケーションからブランドへの信頼や安心を得られることにより、リピーターを増やしています。
2. COHINA(コヒナ)
COHINAは、小柄な女性専門のアパレルブランドです。
150cm前後の女性をターゲットとし「服のサイズが合わない」といった小柄な女性がもつ悩みに特化した服を販売しています。
主にInstagramでの発信に力を入れており、現在のInstagramのフォロワーはなんと22.2万人です。(2021年10月末現在)
- 小柄な女性に向けたコーディネートの紹介
- 商品を紹介するインスタライブ
などを積極的に行うことで、順調にファンを増やし続けてきました。
現在は、衣服だけでなく衣類に合わせられる靴や小物も販売し、トータルコーディネートにも力を入れています。
3. 10YC(テンワイシー)
10YCは、2017年に誕生したアパレルブランドです。
「10年着続けたいと思える服を」をコンセプトに、売ることではなく、消費者を第一に考えた商品開発を行っています。
SNSで主に発信しているのは、洋服の製造過程についての情報です。
インスタライブでは、長く着るための洋服の取り扱い方や、工場との付き合い方などを発信しています。
さらに公式サイトでは、工場との特集ページを掲載するなど、商品のストーリーなども積極的に伝えています。
4. SOÉJU(ソージュ)
SOÉJUは、レディースアパレルブランドです。
元々はオンライン上でパーソナルスタイリングサービスのみを提供していましたが、人気が出たことから、服の販売もスタートさせました。
同社の提供するサービス「SOÉJU personal」では、オンライン上でスタイリストがカウンセリングを行っています。
カウンセリングの結果にもとづいたコーディネートが自宅に届き、気に入ったものを購入できる仕組みです。
また、期間限定のポップアップストアなども積極的に展開し、オンラインとオフラインの両方を活かしながら、ファンの獲得に取り組んでいます。
5. foufou(フーフー)
foufouは、レディースをメインとしたアパレルブランドです。創業は2016年で、SNSを中心にファンを増やし続けています。
「健康的な消費のために」をテーマとしたシンプルな服が特徴で、新商品の案内を投稿すると、一瞬で売れるほど注目を集めているブランドです。
主にSNSを活用して商品を販売しており、
- 新商品の販売にあわせたライブ配信
- 洋服の制作過程の投稿
など、ファンとの交流に力を入れています。
6. Warby Parker(ワービーパーカー)
Warby Parkerは、アメリカのメガネブランドです。
2010年の創業から順調に業績を伸ばし、2021年の9月にはニューヨーク証券取引所への上場を果たしました。
注目されているのは、「HOME Try-On」と呼ばれる自宅での試着サービスです。
サービスに申し込むと自宅に5個のフレームが送られてきて、その中から一番気に入ったフレームのみを購入できます。
@michellenorrisphoto brightening up our weekend with the #WarbyHomeTryOn outfits 🤩 pic.twitter.com/0yjih3v2e8
— Warby Parker (@WarbyParker) October 23, 2021
また、Instagramを活用したブランドファンやスタッフとの交流もポイントです。
メガネをかけた写真にハッシュタグ「#warby home try on」をつけて投稿すれば、どのメガネが似合っているかコメントをもらえるのです。
ファンを巻き込みながらブランドを盛り上げていくことで、新たなファンを生み出していると言えます。
7. Allbirds(オールバーズ)
Allbirdsは、サンフランシスコ発のアパレルブランドです。2016年の創業以来スニーカーを販売し続けてきましたが、2020年に日本への進出を発表しました。
Amazonや楽天などのプラットフォームに商品を掲載せず、自社のECのみで商品を販売する戦略が特徴です。
AllbirdsはD2Cブランドとしては後発でしたが、徐々に人気を伸ばし実店舗を展開していきました。2020年1月には、原宿に日本初となる店舗をオープンしています。
また、SNSを中心としたデジタル広告を配信することで、自社ECのみでの販売を行いながら知名度を高めています。
さらに、SNSと実店舗などすべての世界感を統一し「ブランドの見え方」を意識することで、ファンを増やし続けています。
8. ALL YOURS(オールユアーズ)
ALL YOURSは、「毎日着たくなる服」をコンセプトとしたアパレルブランドです。
ただ着心地やデザインが良いだけでなく、"朝起きたら無意識に着てしまうような心地よさ"を意識した商品づくりを心がけています。
インターネットを活用した消費者との交流を活発に行っているのがポイントです。SNSはもちろん、Zoomを使った遠隔接客やPodcastの配信などにも取り組んでいます。
またお客様と向き合う「to C」ではなく、同じ方向を向く「with C」を意識し、顧客とのつながりを大切にしています。
D2Cで成功しているアパレルブランドに共通する3つの特徴
D2Cで成功しているアパレルブランドには、さまざまな共通点があります。ここで共通点を3つ紹介します。
- 独自の世界観を構築している
- 複数種類のSNSで顧客と交流している
- 顧客情報を取り入れて商品の品質向上に活かしている
1. 独自の世界観を構築している
成功ブランドに共通する大きな特徴は、独自の世界観を構築していることです。
D2Cブランドの消費者は、ブランドの世界観やブランドコンセプトに注目して商品を購入しています。
たとえば「好きなブランドの新作だから購入しよう」というように、判断基準のひとつになるのです。
よって、ブランド独自の世界観の確立は、ファンを作れるかどうかのポイントになります。
また、大手ECのプラットフォームにはすでに確立されたイメージがあるため、ブランド独特の世界観を出すことは難しいです。
一方、製造から販売までをすべて自社で行うD2Cなら、ECサイト・SNSだけでなく商品の梱包などの世界観も統一できます。
細部まで徹底して独自の世界観を押し出すことで、D2C成功へつなげています。
2. 複数種類のSNSで顧客と交流している
複数種類のSNSで顧客と積極的に交流していることも、成功しているD2Cブランドに共通するポイントです。
企業のSNSと聞くと、新製品の情報やニュースのみを発信しているイメージが強いかもしれません。
しかしD2Cで成功しているアパレルブランドは、一方的な情報発信だけでなく消費者との交流を重視しています。
具体的には、
- コメントの返信
- 自社投稿のリポスト
- アンケート機能を活用した商品開発に関するアンケート
などです。
またSNSは、媒体によってユーザー層が異なります。
その特徴をふまえて発信・交流を行うSNS媒体を選ぶことで、認知度を高めファンの増加へとつなげています。
D2CにおけるSNS活用については下記でまとめました。具体的な活用方法を知りたいのであれば、ぜひ参考にしてください。
>>【事例あり】D2CにSNSが有効な4つの理由と5つの活用ポイントを全解説
3. 顧客情報を取り入れて商品の品質向上に活かしている
成功しているD2Cブランドでは、顧客情報を積極的に取り入れて商品の品質向上に活用しています。
自社で製造から販売までを一貫して行うD2Cでは、従来の方法と比べて顧客情報を収集しやすいと言えます。
顧客情報は、住所や年代などの個人情報だけでなく、
- Webページの滞在時間
- よく見られている商品
- 離脱しやすいWebページ
などの情報です。また、前述したSNSの交流によるコメント内容も重要なデータのひとつです。
コメントやSNSの投稿には消費者の本音が書かれているため、アンケート調査よりもバイアスのかからない意見を収集しやすくなります。
収集したデータを積極的に反映させることで、よりニーズの高い商品開発やサービス提供を行っています。
成果を出しているブランドを参考にしてD2Cでアパレルブランドを成功させよう!
この記事では、D2Cで成功したアパレルブランドについて解説しました。D2Cはアパレル業界から注目されており、数多くのブランドがファンの獲得に成功しています。
アパレルブランドがD2Cでの販売に成功するためには、ファンとの関係の構築や、消費者との積極的な交流が欠かせません。
ここで紹介した成功ポイントを参考にして、ぜひファンの多く集まるアパレルブランドづくりに取り組んでみてください。
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・参考記事:https://news.yahoo.co.jp/articles/9990f3a5f7fafff7eff1e58c7a728c5e259bbc78