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ドラッグストアPOPの基本!売れる仕掛けと進化をプロが解説
公開日 2026.03.01 /更新日 2026.03.02

「売り場にPOPを置いているのに、なかなか売上が伸びない」「そもそも、どんなPOPが効果的なのかわからない」という悩みを抱えていませんか?
実は、ドラッグストアの売り場で使われているPOPには、消費者が気づかないうちに「手が伸びてしまう」心理的な仕掛けが詰まっています!
今回は、POPの信頼感を高める数字の使い方や棚の場所に応じたPOPの使い分けなどについて詳しく解説します。
最新の売り場のトレンドについても触れていくので、いま求められている売り場作りについて知りたい方も、ご一読ください。
この記事を読み終える頃には、すぐに使える具体的な販促のヒントが見つかっているはずです!
とはいえ「自社の商品に合う見せ方はどれか」「どこを直せば効果が出やすいか」を1人で判断するのは難しい場合もあります。
そのような方は「売場ドクター」の無料相談をご活用ください。売場ドクターでは50年以上のPOP制作実績をもとに、売り場に合った具体的な改善方法をご提案します。
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Contents
ドラッグストアのPOPは、消費者の心を操る「無意識の広告」

ドラッグストアの売り場で何気なく目にしているPOPは「無意識の広告」と呼ばれています。
人は買い物をするとき、すべての商品を論理的に比較して選んでいるわけではありません。
POPは、消費者が頭でじっくり考えるよりも先に「これ良さそうだな」という購買意欲を引き出すために設置されています。
たとえば、買い物が終わった後に「どうしてこれを選んだんだろう?」と不思議に思うことはありませんか?
その裏には、必ずPOPによる心理的な仕掛けが隠れています。
このように、売り場のPOPには消費者の行動を自然に導くための工夫が凝縮されています。
理性と本能に訴えかける「数値」と「感覚」のテクニック

商品を手に取ってもらうためには、頭で納得してもらう「理性」へのアピールと、直感で良いと感じてもらう「本能」へのアピールの両方が必要です。
理性と本能に訴えかけるPOPのテクニック
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ここでは、その具体的な方法について詳しくお伝えします。
1.数値のファクトによる「信頼」の刷り込み
具体的な数値を目にすると、人は無意識のうちに「これは信頼できるものだ」と感じます。
数値は、誰が見ても変わらない客観的な事実だからです。消費者はなんとなく商品を選んでいるようで、実は数値のデータに背中を押されています。
多くの場合、こうした数値による確かな事実が、商品を選ぶときの最後の決め手となります。
そのため「売上No.1」「20%引き」「コスメランキング第1位」といった言葉は、消費者を惹き付ける強力な武器です。
また、家に帰ってから「やっぱりこれを買って正解だった」と自分を納得させる理由にもなります。
2.数値化できない魅力を伝える「感覚」の補足
数値は信頼感を作れますが、それだけでは「使ったときの良さ」までは伝わりにくいです。
そこで「柔らかさ」「今までにない使用感」など、使っているときの感覚を言葉で補いましょう。
日用品や化粧品は、使う瞬間の心地よさが選ぶ決め手になりやすい商品です。
触り心地や肌あたりが伝わると使う場面を思い浮かべやすくなり「自分に合いそうだ」と感じて手に取りやすくなります。
一方で、感覚を表す言葉だけでは、受け取り方に差が出ます。そのため売り場のPOPでは、感覚の補足に数値の根拠を添えることが重要です。
たとえば「従来比1.5倍のしっとり感」と書くと「しっとりする」という感覚に「従来比1.5倍」という確かな裏付けが加わります。
「感覚の言葉で使う時のイメージを持ってもらい、数値でその納得を固める」という流れが、売上を増やすための基本です。
どこに置くかで成果が変わる!POPの種類と配置の考え方

POPは内容だけでなく「置き方」でも成果が変わります。
ここでは代表的な3種類のPOPと、売り場でどう使い分けるかを解説します。
代表的な3種類のPOPと使い分け方
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1つずつ見ていきましょう。
1.棚で目を止める「スイングPOP」
棚から少しはみ出して、ゆらゆら揺れているPOPを見たことはありませんか?

これは「スイングPOP」といいます。動きがあるため、歩いている人の視界にパッと入りやすいのが特徴です。
ドラッグストアでは、目的の商品へ一直線に向かう人もいれば、何となく棚を眺める人もいます。どちらの場合でも、棚の中の小さな文字は見落とされやすいです。
そこで、動きのあるスイングPOPが力を発揮します。
人間は動くものに自然と目が向く習性があるため、無理なく視線を惹き付けることが可能です。
また、その商品にまったく興味がない人に対しても「何だろう?」と立ち止まらせるきっかけも作れます。
棚取り競争が激しい売り場では、この最初の一歩が売上実績づくりの起点となります。
2.商品自体を目立たせる「ヘッダーシール(POPシール)」
商品の容器に直接貼るのが「ヘッダーシール(POPシール)」です。

ヘッダーシール(POPシール)は、棚の幅が狭くて大きな飾り付けができない場合でも、商品の魅力をしっかりと伝えられます。
ドラッグストアとの取引が始まったばかりのメーカーは、棚を広く確保しにくく、商品を1列しか並べられないことも多いです。
このとき、棚の面積で勝負できない分、商品そのものを強く見せなければいけません。
ヘッダーシールで「売上No.1」などをパッケージからはみ出す形で目立たせると、限られた陳列面積でもパッと目に留まりやすくなります。
さらに、ヘッダーシールは簡単に貼り替えも可能です。
ランキングの変動や季節の変化に合わせてメッセージを差し替えやすく、シーズナブルに運用ができます。
3.面で訴求できる「カウンター什器」
カウンター什器は、棚の一部(例:300mmほど)を確保できたときに「面」で訴求できる方法です。

商品だけを並べるよりも、広い面積を使って情報を伝えられます。
たとえば、什器の背面や側面に「誰に合う商品か」「どんな悩みに効くのか」といった要点を整理して載せれば、商品単体では伝えきれない魅力を訴求可能です。
そのうえで「第1位獲得」などのデータを什器内デザインに組み込めば、視認性と説得力を同時に高められます。
売り場の棚は交渉によって段階的に広がっていきますが、その前提になるのは売れ行きです。
売れない商品は棚を増やしにくいため、まずPOPで「つい手が伸びてしまう」状態を作り、売上を伸ばします。
その実績を積み上げ、さらに広い棚を確保するための交渉材料にしていくことが重要です。
No.1だけではない!イメージ付けで「手に取らせる」設計

「No.1」といった表現以外にも、商品を手に取らせる設計があります。
「No.1」といった表現以外で商品を「手に取らせる」5つの設計
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順に解説していきます。
1.シズル感で疑似体験を作る
シズル感は「使ってみたい」を生む入口です。
シズル感とは、もともと「食品のおいしそうな様子」を指しますが、ドラッグストアで扱う日用品でも同じ考え方ができます。
人は見たものから、それを使ったときの体感を想像するため、売り場でその想像が働くと「試してみたい」という気持ちが強くなります。
たとえば「化粧水のみずみずしい一滴」「入浴剤から立ち昇る柔らかな湯気」「歯磨き粉の爽快な泡立ち」などです。
しかし、文字だけではなかなか実感が持てません。
そこで、その商品の「最も心地よい瞬間」を写真やイラストで視覚化することで、消費者の感性に直接メッセージを届けられます。
2.結果+プロセスの「心地よさ」まで伝える
「使用前後と比較して肌がきれいになった」という結果を見せるだけでは、期待感は高まっても「体感」まではなかなか伝わりません。
大切なのは、使っている最中にどのような気持ちになれるかを伝えることです。
「とろけるようなクリームの感触」や「シュワシュワと弾ける炭酸ガスの音」といった使っているときの心地よさをイメージさせます。
こうした「使っている場面の流れ」を見せることで「自分も体験してみたい」という気持ちが生まれ、商品を買うための動機付けになります。
効果の説明だけにとどまらず、使うときの楽しさや心地よさを伝えることが、商品が選ばれるための近道です。
3.タレント起用と「シズル表現」の相乗効果
有名なタレントと商品の「心地よい瞬間」を組み合わせることは、消費者の心をつかむために効果的です。
テレビCMなどで見かける、有名な人が商品を気持ちよさそうに使っている姿は、それだけでブランドへの安心感が生まれます。
加えて、テレビで見た印象的な場面を売り場のPOPでも使うことで、消費者がお店に来たときに「あ、あのCMの商品だ!」と思い出させることも可能です。
この「思い出す」というきっかけが、商品をカゴに入れる最後の後押しをします。
たとえば、人気の女優さんがみずみずしい肌で化粧水を使っている場面をPOPに活用すると、消費者はテレビで見たイメージを目の前の商品と重ね合わせ「自分の肌もそのようになれる」と期待します。
タレントのイメージと商品の心地よさをうまく連動させることで、商品を選んでもらえる仕組みを作ることが可能です。
4.限られたスペースでも「シズル」は演出できる
大きな予算をかけなくても、POPの工夫次第でシズル感は演出可能です。
言葉の選び方を工夫して、コピーに「濃密」「弾ける」「じわ〜っと」といったオノマトペ(擬音語・擬態語)を添えるだけでも、商品の感触が伝わりやすくなります。
たとえばテスターの横に中身の質感がよくわかる拡大写真を置くのも、商品「らしさ」が際立つためおすすめです。
こうした小さな工夫1つで、棚のなかでの目立ち方や売れ行きは大きく変わります。
5.ネーミングとキャラクターによる情緒的訴求
商品の名前やキャラクターを工夫することは、売り場で消費者の興味を引くために非常に有効です。
たとえば「鼻セレブ」のように、名前を聞いただけで商品の特徴がパッと伝わるネーミングは、とても強い印象を残します。
ドラッグストアには似たような商品がたくさん並んでいるため、機能の説明だけでは気づいてもらえないことがあります。
まずは消費者の「なんとなく好きだな」という直感的な気持ちを動かして、その場に足を止めてもらうことが大切です。
また、可愛らしい動物のキャラクターをパッケージに使うことも、親しみやすさを生むきっかけにつながります。
こうした工夫は、商品の詳しい説明を読む前に消費者を呼び込むための「入り口」です。
機能の根拠を伝えるのと合わせて、感情にうったえかける工夫を用意することで、商品はより選ばれやすくなります。
20年前と今で何が変わった?ドラッグストア売り場の変化

ドラッグストアの売り場は、ここ20年で大きく変化しました。ここでは、ドラッグストア売り場の変化を4つの観点から紹介します。
ドラッグストア売り場の変化4選
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その変化を知ることで、今どのような対策が必要なのかが見えてきます。
1.化粧品POPが販促費の主流に
ドラッグストアの売り場では、いま化粧品メーカーが最も多くの販促費をかけています。
JPM(日本プロモーショナル・マーケティング協会)の発表によると、かつては家電メーカーが主流でしたが、現在は化粧品への投資が圧倒的に増えています。
私たちPXCの受注内容を見ても、10年前は家電が中心だったのに対し、いまは化粧品の依頼がほとんどを占めているのが現状です。
このように販促費の使い道が変わったことは、化粧品業界での棚取り合戦がいかに激しくなっているかを表しています。
多くのメーカーが、限られた棚のスペースを確保するために、これまで以上にPOPの工夫に力を注いでいます。
販促にかけるお金の流れが変わったことは、売り場での競争がより激しく、複雑になっている証拠です。
2.アジア新興メーカーの台頭で棚取り競争が激化
現在の売り場は、国内メーカーだけでなくアジアの新興メーカーも入り混じった、激しい場所取り合戦の場となっています。
韓国や中国、台湾といった国のメーカーが続々と日本に進出し、国内の大手メーカーと競い合っているからです。
20年前は大手の国内企業が棚の大部分を占めていましたが、いまではASEAN諸国などのメーカーが大きなスペースを確保するケースも珍しくありません。
小規模なメーカーから大企業までが同じ土俵で戦うようになり、売り場の景色は以前とはまったく違うものになりました。
海外メーカーの勢いが増したことで「いかに自分たちの商品を際立たせるか」という戦略がより重要です。
メーカーの規模や国籍を問わず、あらゆる企業が入り乱れて棚を奪い合う形に、売り場の様子は大きく変わりました。
3.若年層の購買行動変化とK-POP文化の影響
若い世代の買い物の仕方が変わった背景には、K-POPをはじめとする文化的な影響が強くあります。
韓国の文化に親しむ人が増えたことで、韓国系の化粧品メーカーが売り場で強い存在感を示すようになりました。
現代の若い世代はSNSなどで情報を得て、手軽な値段で買える韓国コスメを積極的に選ぶ傾向にあります。
さらにコロナ禍で高級な商品の売れ行きが一時的に落ち着いたこともあり、ドラッグストア側も「いま勢いのある売れるもの」を優先して置くように方針を変えました。
その結果、勢いのある韓国化粧品がドラッグストア市場を席巻しています。
このように、文化の流行と消費者の行動の変化が、ドラッグストアの棚の景色を直接塗り替えています。
4.「賑やかさ」「探す楽しさ」を重視する売り場も増えている
最近では、お店の雰囲気をきれいに整えるだけでなく、賑やかさや「探す楽しさ」を大切にする売り場が増えています。
ただ整然としているよりも、消費者が「どれにしようかな」とワクワクしながら選べるお店の方が、結果として売上につながるからです。
ブランドのイメージをきっちり守ることも大切ですが、それ以上に「買い物の体験そのものを楽しんでもらう」という考え方が広がっています。
たとえばドン・キホーテのように、宝探しをするような賑やかな演出を取り入れる店舗も多く見られます。
こうした「賑やかさ」は、消費者の滞在時間を延ばし、予定していなかった商品をつい買ってしまうような心理的な後押しとなります。
デジタル時代だからこそ求められる「売り場での体験」

ネットで手軽に買い物ができる時代だからこそ、実際の店舗には「体験」や「偶然の出会い」という価値が求められています。
お店で商品を手に取ったり香りを試したりすることは、デジタル画面を通した買い物では決して味わえない、リアルな店舗だけの強みだからです。
試供品で使い心地を確かめたり、棚を眺めていて意外な商品を見つけたりする体験は、消費者の満足度を大きく高めます。
また、実際に自分の目で見て触れて納得してから買うという流れは、安心感にもつながります。
こうした店舗ならではの「体験」がしっかり用意されていることが、ネットショッピングとの差別化です。
便利なネットショッピングと、情報量や体験で勝るリアルな店舗が、お互いの良さを活かして手助けし合う形が、これからの理想的な社会の姿といえます。
【商品販促担当者の方向け】売り場作りの最適解は「売場ドクター」へ

ここまで紹介してきたように、棚取り競争を勝ち抜くには、現場で再現できる売り場づくりが欠かせません。
店舗の担当者は「よく売れる商品」を優先して、目立つ場所に置きたいと考えるからです。
売上を伸ばす実績を作るためには、消費者が商品を見つけやすく、選びやすい売り場を整える必要があります。
POPも作って終わりではありません。店頭に出したあとに反応を確認し、その店舗に合う形へ直していくことが重要です。
とはいえ、店舗ごとに棚の広さや客層はバラバラです。そのため「自社の商品に合う見せ方はどれか」「どこを直すと効果が出やすいか」を判断しにくい場面もあります。
迷ったときは、売場ドクターにご相談ください。50年以上の実績をもとに、それぞれの課題に合わせた解決策をご提案いたします。
ドラッグストアPOPは今後さらに進化する

POPは単なる告知の紙ではなく、消費者の無意識に語りかけ、行動を促すための計算された仕組みです。
棚の場所取り競争がこれまで以上に激しくなる中で、他社よりも目立ち、消費者の心に響くアプローチがますます求められます。
そのため、今回紹介した知識を実際の売り場に当てはめ、店舗に「こう見せれば売上が上がる」という具体的な提案をすることが、これからの活動では欠かせません。
最新のトレンドを取り入れながら、店舗の状況に合わせて戦略を練り直しましょう。
PXCでは、50年以上にわたってPOPを作ってきた確かな実績があります。
売り場での目立たせ方や、心に響く伝え方をもっと詳しく知りたい方は、いつでもお問い合わせください。
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