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「来店客の行動分析ができるツールは何があるの?」と思うことはありませんか?
来店客の行動分析は、消費者から求められる売り場づくりのために重要です。
本記事では、お店の行動分析ができる10種類の動線分析ツールをまとめました。
魅力的な売り場をつくりリピーターを増やすためにも、ぜひ最後までごお読みください。
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アイポプは、AIがSNSを分析したデータをもとに、デザインから印刷まで一貫して対応します。
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本記で紹介しているサービスは、2021年7月現在のものです。
お店の来店客についての行動分析は売り場のファンづくりに役立つ
行動分析とは? 調査対象者のあらゆる行動の原因を解析し,行動に関する法則性を分析すること。 |
お店の来店客についての行動分析は、売り場のファンづくりに役立ちます。
お店の売り場における課題を見つけ、来店客のニーズに合わせた売り場のレイアウト改善や陳列の変更などに活用するのです。
例えばまず来店客の店舗内での動きを分析し、注目されている売り場や滞在時間の短いエリアなどを把握。
実態を把握することで、お店の売り場における課題を見つけ出します。そして見つけ出した課題を改善し、来店客に求められる売り場づくりをすすめていくのです。
来店客に満足してもらえれば、お店のファンができます。さらにはリピーターが増えたり、良い口コミが広がったりとさらにファンが増えるかもしれません。
最後にはお店の業績アップも期待できるため、まずは行動分析で実態を把握していきましょう。
来店客の行動分析ができる動線分析ツール10選
No. | 分析ツール | 特徴 |
---|---|---|
1 | Moptar | 入店カウンターのほか、特定売り場・店内全体での動線計測にも対応。 |
2 | ABEJA Platform for Retail | 店舗前の通行量から入店率を計算する機能やリピーター比率をチェックする機能を搭載。 |
3 | RetailNext | 基本的な行動分析にプラスして、店内のレイアウトを総合的に分析できるインテリア分析機能を搭載。 |
4 | アロバビューコーロ | 高い映像解析能力を活用して年齢・性別などの属性を解析できる。広告などの販促物に対する反応もチェック可能。 |
5 | InSight | IoTセンサーを活用して客数や行動データを解析できる。天気などのビッグデータも取り扱い可能。 |
6 | AIBeacon | AIBeaconを設置するだけでOK。スマホから取得できるデータを使うので、カメラだけより高度な分析が可能。 |
7 | POCTAS | 一般的な行動分析機能に店舗内の混雑状況をモニタリングする機能を搭載。 |
8 | RICOH360 Analysis | 360度カメラとセンサーを併用して分析。回線工事や電源工事が不要なのでイベント会場でも使いやすい。 |
9 | SkyREC | 映像とAIを用いて分析。来店客の属性と入店から退店までのデータを総合的に管理できる。 |
10 | OPTiM AI Camera | 混雑状況の管理・可視化に特化したツール |
上記のように、行動を分析するツールは多様です。気になるツール情報だけ見ていただいても大丈夫ですので、ぜひ参考にしてみてください。
ではそれぞれ解説します。
ツール1.Moptar
特徴 ・顧客の動きを誤差数センチまで取得し動線マップを作成 ・売り場・エリアごとの状況をリアルタイムに表示 ・デジタルサイネージの効果分析する機能も追加可能 |
「Moptar」は、独立系ソフトウェアメーカーであるスプリームシステム株式会社の動線分析ツールです。
顧客の動きを表示した動線マップを作成したり、各売り場の状況をリアルタイムで取得したりと多様な分析ができます。
Moptarでできるデータ分析の例には、下記があります。
- 顧客分析:滞在時間・平均速度・動線距離などをリアルタイムに視覚化
- 通路分析:各通路の通行顧客数・各売り場への転換率などを分析
- 売場分析:売場立寄り率、購入率
上記などの分析から、来店客がどの売場に行き何の商品を手にとったなど細かなデータを収集します。
分析したデータを運営の指標に使えるのはもちろん、デジタルサイネージを活用し顧客の属性や行動に応じたアプローチを行うことも可能です。
詳細な行動分析から、お店で注目されていない売り場を見つけたいときにおすすめの行動分析ツールです。
ツール2.ABEJA Platform for Retail
特徴 ・AIを活用してさまざまなデータを収集・分析 ・店舗前の通行量を計測して入店率を計測する機能を搭載 ・入店から商品購入までの行動を追跡して動線を分析可能 ・リピーター比率やリピート回数をチェックする機能も実装 |
「景気に負けない攻める店舗運営へ。」をコンセプトとしている、ABEJA Platform for Retail。主にAIソリューション事業を行っている、株式会社ABEJAの店舗解析サービスです。
ABEJA Platform for Retailは、AIを活用して店舗運営に関するさまざまなデータを収集・分析します。
取得・連携可能なデータはおよそ12種類です。そのデータには下記の例があります。
- 店前通行量:店舗入口から前面通路に向けてカメラ・センサーを照射し、店前通行量を把握
- 来店人数カウント:店舗入口に設置したカメラを用い、来店人数を計測
- 動線分析:来店客の入店から購買までの動きを捉え、回遊状況・滞在状況を測定
例えば「店前通行量」は、店舗前の通行者数と入店者数をカウントして入店率を計算。そのため、どの程度の顧客に注目されているのかを数値化できます。
また店舗が行なった販促施策などを登録すれば、来客人数・来客属性などの店舗データと照らし合わせることで施策の効果測定も叶います。
データ分析はAIに任せ、人は人にしか出来ない作業をすることで効率的に店舗運営を強化していきたい場合におすすめです。
ツール3.RetailNext
特徴 ・IoTカメラとAIを併用し、小売店のあらゆる情報を可視化 ・通行量・滞在時間・リピート率など、来店客の詳細データを取得 |
ネットワークカメラを用いたサービスを提供する株式会社 GRoooVE(グルーヴ)から紹介するのはの行動分析ツール「RetailNext」。
多数のIoTカメラとAIを併用して分析します。
IoT(アイオーティー:Internet of Thing)は直訳すると「モノのインターネット」という意味。カメラをインターネットにつなげ、より便利に行動分析できるツールなのです。
RetailNextには、主に4つの特徴があります。
- トラフィック2.0:IoTやAI技術を活用し、あらゆる消費者行動を可視化
- インテリア分析:デジタルサイネージの広告効果測定やディスプレイ・棚割りなどを数値化
- フルパス分析:カメラの映像とデータをつなぎ合わせ、店舗に関わる情報を丸ごとデータ化
- 内部不正防止:POSレジ・ビデオ録画の記録を照合し、内部不正をいち早く察知
例えば、来店客で混雑する時間帯を予測。予測した混雑状況に合わせて、スタッフ数を決めやすくなります。
インテリア分析では、専用のセンサーを利用してヒートマップを作成します。どの売場が注目されているのかをひと目で確認できるため、売り場改善に役立つのです。
このように、小売店に必要な情報を「視える化」できる店舗分析の総合プラットフォームとなっています。
ツール4.アロバビューコーロ
特徴 ・ネットワークカメラと画像解析の技術を組み合わせて感情まで分析できる ・販促物に対する来店客の反応を可視化・分析できる ・ユニークユーザー数のカウント機能を搭載 ・高精度な解析ができるCognitive Servicesを採用 |
株式会社アロバは、ネットワークカメラの統合管理システムを提供している企業です。
ネットワークカメラ統合管理システム「アロバビュー」から、小売店向けの行動分析システム「アロバビューコーロ」を提供しています。
アロバビューコーロは、ネットワークカメラで収集した映像を分析に活用します。そのため、来店客の感情まで読み取れることがポイントです。
- 重複を除いたユーザーのカウントが可能
- 性別・年代などユーザー属性も把握
- 来店客の感情や体験による反応を可視化
上記のように、多数の来店客から新規顧客とリピーターを区別しユーザー数をカウント。さらに、年齢・性別・リピート回数などのユーザー属性も取得します。
取得情報はリアルタイムでデータ化されるので、来店客の表情から反応を確かめながら販促活動に活用しやすくなります。
ツール5.InSight
特徴 ・IoTセンサーで来店者数や顧客属性、行動ログなどを取得 ・天気やスタッフの行動などのさまざまなデータを利用可能 ・誰にでもデータを活用しやすい |
小売業界の顧客データ活用AIプラットフォームを提供する、株式会社Flow Solutions。そんな企業が提供する「InSight」は、誰にでも見やすく使いやすい分析プラットフォームです。
来店客数のカウントや顧客の属性を取得する機能を一通り搭載。もちろん、POS(販売時点情報管理)と連携させて購入データを分析も可能です。
他にも、天気やスタッフの行動をはじめとしたビッグデータを取得する機能があります。データはレポートとして出力され、誰にでも扱いやすくなっているのが特徴です。
店舗スタッフ全体でデータを活用することで、より実践的な販売戦略を立てたいときにおすすめです。
ツール6.AIBeacon
特徴 ・スマホを活用してフロアごと、売り場ごとの動向をチェック ・リアルタイムで動きを分析 ・AIBeaconを設置するだけで簡単に使用可能 |
「AIBeacon」は、IoT・AIを活用し小売業やメーカーDX支援などを行う株式会社アドインテの分析ツールです。
お店に複数のセンサーを設置しておくだけで、来店客の動向を解析できます。
従来型の行動分析ツールはカメラを活用するものでしたが、AIBeaconは来店客が所持しているスマホから発せられる電波を使用。
スマホを使用したリアルタイム動態計測により、「いつ、どれくらい」の人が流通経路や売り場に接触しているか把握できます。
ツール7.POCTAS
特徴 ・一般的な行動分析ツールに加え混雑率を把握 ・直帰率や購入率などを可視化 ・データをクラウド上で管理できる |
電子部品・システム事業などを提供する、株式会社YAMANIの分析システム「POCTAS」。
入店者数や平均滞留時間・直帰率・購入率などの店舗運営の戦略を考える上で役立つ情報をまとめて収集・分析できるツールです。
収集・分析したデータはクラウド上で管理できるため、店舗別にチェックしたりリアルタイムで状況を把握したりするのに役立ちます。
行動分析の仕組みは、出入り口にセンサーを設置して店舗の状況を分析するもの。他に、センサーを応用した混雑管理システムも提供中です。
他機器とカスタマイズすることで、リアルタイムで混雑状況などを把握しやすくなります。
ツール8.RICOH360 Analysis
特徴 ・回線工事・電源工事不要で利用できる ・360度カメラ採用で1台でカバーできる範囲が広い ・クラウド上に画像を保存して分析できる |
「RICOH360 Analysis」は、デジタルサービスや画像ソリューションなどを世界で提供している、リコージャパン株式会社の行動分析サービスです。
360度カメラとセンサーを併用し、広範囲の来店客の行動を分析。クラウド上で画像を蓄積・分析を行うため、遠隔からも店舗の状況を把握できます。
クラウドに画像をアップロードする際は、通信システムを使用します。さらに店舗のコンセントから電源を供給できるため、特別な回線工事は不要です。
設置も自分で行えるため、イベントなどで一時的に使用したいときでも使いやすくなっています。
行動分析ツールで効果測定をしたいけれど、複雑なサービスは導入しづらいという場合におすすめです。
ツール9.SkyREC
特徴 ・来店客の動向を入店から退店まで可視化できる ・POSと連携して売上データや平均客単価を取り込める ・見やすくわかりやすいダッシュボードで使いやすい |
ネットワークカメラの販売や各種システム開発を行う、株式会社システム・ケイ。そんな企業が提供する「SkyREC」は、映像とAIを用いてお店の行動分析に特化した解析ツールです。
入店率や来店客の属性はもちろん、10つの項目で店内におけるあらゆるユーザーの動向を可視化できます。
分析できる内容は、下記の内容です。
- 店舗前通行量
- 店舗内経路
- 店舗内ホット・スポット
- POS連携の売上分析
- 顧客属性 など
POSと連携させれば売上高や平均客単価を収集でき、来店客の動向と売上の関連性がよりわかりやすくなります。
もちろん、来店客の画像を解析して年代や性別などのデータを分析することも可能です。
小売店舗向けAIの活用によりさまざまなデータを用いて消費者行動と売上を予測するため、店舗運営の効率化やマーケティングに役立ちます。
ツール10.OPTiM AI Camera
特徴 ・混雑状況を可視化することに特化したツール ・店舗の状況をリアルタイムで顧客に共有できる ・混雑状況に応じたクーポンの提示も可能 |
「OPTiM AI Camera」は、お店の混雑状況の可視化に特化した解析サービスです。
AIがお店に滞在している人数をカウントし、どの程度の混雑率になっているかをリアルタイムでモニタリングします。
屋内・屋外のいずれでも使えるように、使う場所に応じて検知距離や再現精度を調整する機能を搭載しています。
混雑状況に関するデータは、店頭のデジタルサイネージやスマホアプリ・Webサイトなどで公開することも可能。
お店の混雑状況をスマホで簡単に確認できるようにして、集客に役立てたい場合におすすめです。
お店の来店客の行動分析を収益につなげる4つのコツ
- 行動分析する目的を明確化する
- 実態をもとにプロモーションの目標・ターゲットを決める
- 実施した販促の効果を数値化して分析する
- 仮説・検証を繰り返す
行動分析によって得た情報を有効に活用するにはコツがあります。ここで、行動分析を収益につなげるコツを解説します。
コツ1.行動分析する目的を明確化する
まず重要なのは、行動分析する目的を明確にすること。目的が定まっていないと適切な調査・分析が行えません。
例えば、来店客がどの通路をどのような動きで回遊しているのか知りたい場合。
来店客一人ひとりの動線データを取得したいのに、おおよその混雑状況がわかるヒートマップだけ取得しても本当に必要な情報が手に入りません。
このように目的に合った調査ができないと、活用しにくくコストがムダになってしまう恐れがあります。
使いやすい動線分析ツールはたくさんありますが、まずは何のために調査をするのか目的を明確にして調査をはじめましょう。
コツ2.実態をもとにプロモーションの目標・ターゲットを決める
実態をもとに、プロモーションの目標やターゲットを決めることは大切です。目標を達成するために、改善点や来店客から評価されているポイントを、以下の視点で把握しましょう。
- 混雑する時間帯はいつか?
- どの売り場に、どのような人が集まっているのか?
- 来店客の滞在時間が長いコーナーはどこか?
- なぜ滞在時間が長いのか?
- 売り場を見たあと、購入した人がどれくらいいるか?
改善点はもちろんですが、消費者の視点で見たお店の魅力に気が付かないままでは、機会損失につながる恐れがあります。
お店の良い点をより伸ばし課題は迅速に改善していくためにも、アンケートや口コミ調査などで実態を分析しプロモーションを考えましょう。
なお、口コミ調査をするならSNS分析もおすすめです。
SNSは消費者が日常を投稿するプラットフォームなので、アンケートでは把握しにくい生の声があふれています。
ハンソクエストでは、SNS投稿をスピーディーにレポート化する、AIレポートサービス「タグボイス」を提供していますので、「とりあえずどんなサービスか知りたい」という場合は、こちらからお気軽にお問い合わせください。
コツ3.実施した販促の効果を数値化して分析する
実施した販促の効果は、数値化して分析したいもの。数値化することで目標設定や効果測定がしやすくなります。
具体的には、まずはエリアごとの客数や来店客の属性を数値化して把握して記録。販促の効果を確かめるため、時間や経過日数などでデータを比較してみましょう。
また数値化しておくと、スタッフ間で目標達成のための共有の指標ができるのもポイント。
「今回の売り場戦略は、滞在時間が目標に10%届いてない。1週間後には目標達成するためになにをしたらいいか?」など具体的に話し合いやすくなります。
具体的な指標がわかれば、体感での達成ではなく確実な成果として記録しやすいため、次の販促にも活かせるはずです。
コツ4.仮説・検証を繰り返す
目標を達成するためには、一度の調査や施策で満足せず、仮説・検証を何度も繰り返すことが必要です。
調査や施策を実施するごとに、結果が変化していく可能性があるからです。
例えば、今月行った販促で想定を超える売上を出したとしても、毎月同じ結果が出るとは限りません。
来店客のニーズだけでなく、求められる商品やお店の売り場も時間とともに変化します。
来店客のニーズの変化や根強く評価されているポイントを知るためにも、仮説・検証を繰り返しましょう。
お店の来店客の行動分析をして売り場のファンを増やそう
<本記事のまとめ> ・お店の行動分析は、売り場のファンづくりに役立つ ・動線分析ツールは目的に合わせて選ぶ ・行動分析をする前に目的を明確にしてから仮説・検証まですすめる |
来店客の行動分析をして現状を把握すれば、改善点だけでなく評価されている点も見つけられます。
来店客に評価されている自店舗の魅力は、自社のスタッフだけでは思いのほか気がつけないものです。
分析ツールを活用し、惹きつける売り場づくりを目指しましょう。
なお生活者に刺さる売場づくりなら、POP作成サービス「アイポプ」がおすすめです。
アイポプは、AIが情報収集したデータをもとに、生活者の最新トレンドを取り入れたPOPを作成します。
そのため、自社に専門家が不在でも、来店客に刺さるキャッチコピーやデザインで生活者の心をつかむ売場づくりが叶います。
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