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「セールスプロモーションって何?」「どんな種類があるの?」「広告との違いは?」
このような疑問はありませんか?
本記事では、セールスプロモーションについて初心者向けにまとめました。
この記事を読むと
- セールスプロモーションの種類
- 成功させるポイント
がわかります。
新しく商品やサービスを販売するときは、売上アップのためにセールスプロモーションの考え方が欠かせません。
セールスプロモーションを適切に活用すると、長期的な売り上げの向上を目指せるため、ぜひ最後までお読みください。
セールスプロモーション(SP)とは
セールスプロモーションとは販売促進のことで、ターゲットの購買意欲を引き出す活動全般を意味します。
商品やサービスを認知させ、キャンペーンなどの施策を実施して顧客のニーズを満たすことが目的です。セールスプロモーションの対象は、おもに下記の3つがあります。
1.消費者向け 2.流通業者向け 3.社内担当者向け |
どのようなプロモーションなのか、詳しく解説します。
消費者向け
消費者向けセールスプロモーションは、おもに流通業者を通して消費者に向けて行うプロモーションです。
消費者向けセールスプロモーションの例 ・製品の実演販売や値引き ・景品・記念品の提供 ・店頭ディスプレイ |
上記のように、直接購買する消費者に向けてのセールスプロモーションなので、店頭で見かけるのが一般的です。
流通業者向け
流通業者向けセールスプロモーションは、商品を取り扱ってもらう卸売業者や小売業者に向けたプロモーションです。
流通業者向けセールスプロモーションの例 ・売上に応じた報奨や謝礼 ・販売情報の提供 |
このように、流通業者の販売意欲を高め売上につなげます。
商品を取り扱ってもらったり販売に力を入れてもらったりするために重要な販促活動で、消費者の目に触れることはほぼありません。
社内担当者向け
社内担当者向けセールスプロモーションは、社内の営業担当者に向けたセールスプロモーションです。
営業担当者のモチベーションやスキルアップを目的とした施策で、販売ルートの確保や新たな顧客の獲得に繋がります。
社内担当者向けセールスプロモーションの例 ・マニュアルの作成 ・販売コンテスト |
上記の通り、社内の雰囲気を活性化するために重要なプロモーションです。
セールスプロモーションと広告の違い
セールスプロモーションと広告は同義のように扱われますが、広告はセールスプロモーションの一部です。
セールスプロモーションの施策の中の一つとして、広告が存在します。
また、広告は「購入されること」だけでなく「認知されること」が目的となるケースもありますが、セールスプロモーションは基本的に「購入されること」が目的です。
セールスプロモーションと広告は密接な関係にあるため、同義に扱われがちです。しかし、違いを理解すると、状況に応じた戦略が見えてきます。
h3 セールスプロモーションに活用する広告の種類
セールスプロモーションに活用する広告の種類は、下記のとおりです。
No. | 種類 | 概要 | 例 |
---|---|---|---|
1 | 交通広告 | 電車やバスの車内外に掲載される広告 | ポスター デジタルサイネージ |
2 | 屋外広告 | 看板のような屋外に設置する広告 | 横断幕 懸垂幕 デジタルサイネージ |
3 | DM広告 | ハガキや封書などで直接郵送する広告 | DMハガキ メール便パッケージ |
4 | POP広告 | スーパーやコンビニなどで商品の近くに設置されている広告 | プライスPOP スイングPOP |
5 | 折込広告 | 新聞と一緒に配られる折込チラシ | チラシ |
6 | 会員誌広告 | 会員向けに発行する広告 | 冊子 リーフレット |
7 | フリーペーパー | 駅やスーパーなどにある無料で受け取れる情報誌 | 冊子 リーフレット |
8 | イベント・展示会への出展 | イベントや展示会で消費者と直接やりとりする手法 | 消費者向けイベントの開催 同業界の展示会への出展 |
設置する場所・目的・ターゲットなどによって、適切な広告は以下のように異なります。
- 商品やサービスの認知度を高めたい場合:交通広告や屋外広告
- 店頭で商品の情報を補足したい:POP広告
なんとなくで選ぶのではなく、どれが効果的なのかを考えたうえで広告を選びましょう。
それぞれの広告の種類に関しては、以下の記事で詳しく紹介していますので、あわせてご一読ください。
セールスプロモーションの種類一覧
セールスプロモーションの種類は大きく分けて、下記の5種類があります。
種類 | 詳細 |
---|---|
イベントプロモーション | 展示会などのイベントを利用するプロモーション |
キャンペーンプロモーション | 期間限定の商品や特典で消費者の購買意欲を刺激するプロモーション |
インストアプロモーション(店頭プロモーション) | 小売店で行うプロモーション |
ダイレクトマーケティング | 消費者に直接アプローチするプロモーション |
デジタルプロモーション | オンラインのイベントやデジタルツールを使ったプロモーション |
それぞれの種類を詳しく解説します。
イベントプロモーション
イベントプロモーションは、出展者としてイベントに参加し、商品やサービスの魅力をアピールするプロモーションです。
展示会自体に集客力があるため宣伝効果は高く、比較的コストがかからない点が大きなメリットと言えます。
一方で、ブースの位置や天候によって客足が左右されることもあり、自らコントロールできない部分も少なくありません。
イベント自体を主催すると回避できる場合もありますが、その場合はコストが跳ね上がるうえ、業務量も多くなります。
BtoCだけではなくBtoBの商談がメインのイベントも多く、目的に応じたイベント選びが重要です。
セールスプロモーションのイベントの種類を下記にまとめました。成果につなげるポイントも紹介していますので、ぜひご一読ください。
>>自社ブランドの魅力を伝える!セールスプロモーションイベント総まとめ
キャンペーンプロモーション
キャンペーンプロモーションは、期間限定の商品や特典で「お得感」や「プレミアム感」を演出するプロモーションです。
TVのCMやチラシ、Webサイトで広告を行い、新規顧客の獲得やリピート率の向上がおもな目的とされます。
商品によってはより付加価値の高いキャンペーンが行われ、消費者にとって貴重な体験の提供やブランドイメージの向上が可能です。
さらに、会員登録を実施すると新たな顧客名簿が作成でき、ダイレクトマーケティングに移行できます。
ただし、「特典が目当て」の顧客も一定数存在し、リピーターにならない可能性も視野に入れておくべきです。
また、店頭におけるキャンペーンについては下記で解説しています。
よくある失敗パターンを3つご紹介紹介していますので、後悔しないために参考にしてみてください。
>>店頭販促キャンペーンの効果が最大化しない原因と対処法3選!
インストアプロモーション(店頭プロモーション)
インストアプロモーションは店頭プロモーションとも呼ばれ、おもに小売店で行われるセールスプロモーションを指します。
消費者の購買を促すことが目的で、一般的にもっとも目にするセールスプロモーションです。
商品の陳列や売り場の演出で消費者の購買意欲をかき立てますが、闇雲にやっても高い効果は得られません。
消費者の行動データやレジデータを分析し、より効果的な施策の選択が重要です。
POPの提示や実演販売、割引シール、キャッシュバックなど数多くの手法が存在し、コストの低さが魅力と言えます。
店頭プロモーションの成功にはコツがあります。
生活者を惹きつけるために知っておきたい知識を下記で解説していますので、良かったら参考にしてください。
>>店頭プロモーションとは?基本知識から生活者を惹きつける4つのコツまで網羅
ダイレクトマーケティング
ダイレクトマーケティングは、小売店や市場を経由せず直接消費者に商品を売り込むプロモーションです。
会員登録やアンケートなどによって得られた顧客情報をデータベースとし、ダイレクトメールやポスティングなどでアプローチします。
高い効果を期待できますが、データベース構築にはコストと時間がかかるため、短期的な運用には向いていません。
デジタルプロモーション
近年注目を浴び始めているデジタルプロモーションは、オンラインのイベントやデジタルツールを使ったプロモーションです。
メーカーや消費者は直接出向かず、オンライン上で容易に目や耳にできます。この手軽さは、他のプロモーションにはないメリットと言えます。
基本的には顧客情報やITを活用する販促全般を指し、オンラインイベントやデジタルインセンティブ、SNSが代表的です。
特にInstagramやTwitterなどのSNSツールは、ほとんどの場合でコストがかかりません。さらに、多くの人に届くため、今では多くの企業が活用しています。
このようにデジタルプロモーションは多額の予算を必要とせず、誰にでも始めやすいのが魅力です。
また、ソーシャルメディアを活用したマーケティングはSMMと呼ばれます。概要や成功事例をまとめましたので、ぜひご一読ください。
>>SMM(ソーシャルメディアマーケティング)とは?特徴や3つの成功事例を紹介
セールスプロモーションが重要な理由
セールスプロモーションの目的は、商品やサービスの購入につなげることです。
さらに具体的にいうと、認知度・売上・リピーター増加の3つの目的があります。
現代はモノや情報が溢れているため、ただ売るだけでは購入につながりません。
消費者は何を買うかではなく、どこで・誰から買うかを重要視しているためです。
生活者のニーズを把握し、そのニーズに寄り添った販促活動をおこなうことで、購買意欲を刺激しましょう。
セールスプロモーションを成功させる5つのポイント
セールスプロモーションの種類を解説しましたが、あくまでプロモーション全体の一部でしかありません。
セールスプロモーションを成功させるためには、もっと広い視野での戦略が必要となります。特に重要なポイントは下記の5つです。
1.目的・目標を明確にすること 2.ターゲットを明確にすること 3.ターゲットのニーズやウォンツを明らかにすること 4.ターゲットの行動を把握すること 5.効果測定を行うこと |
これらのポイントを押さえると消費者の購買意欲を高められるため、覚えておきましょう。
1.目的・目標を明確にすること
セールスプロモーションにおいて、目的と目標を明確にすることは必須です。そもそも何をもって成功とするのか明確でないと、取るべき施策も不明瞭なままとなってしまいます。
たとえば、目的が認知度の向上であればダイレクトマーケティングではなく、イベントプロモーションに力を入れるべきです。
一方で、消費者の購買意欲を直接高めたい場合は、インストアプロモーションで消費者に訴求したほうが高い効果を期待できます。
また、目標は具体的に数値化することが肝要で、後の効果測定のために適切な目標を設定しましょう。
このようにまずは目的と目標を明確化して、それを元に今後の戦略を打ち立てなければいけません。
2.ターゲットを明確にすること
売り出したい商品やサービスを、どういった人に購入して欲しいかを明確にしましょう。ターゲットを明確にしないと、効果的なセールスプロモーションの種類を間違える恐れがあります。
たとえば、スマートフォンを毎日チェックするような若年層をターゲットとするなら、デジタルプロモーションがおすすめ。
一方、店舗で商品を手に取って確かめたいシニア層にアプローチするなら、インストアプロモーションが効果的です。
商品やサービスをデザインするとき、ターゲットも決めているはずなので、乖離がないように気をつけましょう。
3.ターゲットのニーズやウォンツを明らかにすること
ターゲットの行動データや特性を分析して、ターゲットのニーズやウォンツを明らかにすることが重要です。
ターゲットを明確にしても、ニーズやウォンツが不明確だとせっかくのセールスプロモーションも意味を成しません。
視力の悪い人をターゲットにして眼鏡を販売しようとしても、ウォンツがコンタクトレンズなら売上に期待は禁物です。
ターゲットの行動や特性のデータベース化が重要で、軽視してしまうと購買行動はおろか顧客離れにつながるリスクもあります。
4.ターゲットの行動を把握すること
ターゲットのニーズやウォンツを明らかにしたら、次にターゲットの行動を把握しましょう。
ターゲットの行動を把握すると、今後の展開や販売戦略に活かせます。特に、消費者の不満や意見を把握して、商品やサービスの販促実施することが重要です。
プロモーション後にアンケートを実施したり、メールなどで意見を求めたりすると販促活動の改善につなげられます。
ターゲットの行動を把握し、適切なアクションをとって見込み客の育成を図りましょう。
5.効果測定を行うこと
セールスプロモーションを実施したあとは、効果測定をする必要があります。
施策を実施して売上が上がっても、検証しなければプロモーションの効果があったのか他の要因があったのかが判断できません。
そこであらゆるデータを一元管理して指標を設定すると、売上に対する因果関係が視覚化できます。
さらに、プロモーションを利用した消費者のタイプや、プロモーション前後の行動変化を分析することが重要です。
いわゆるPDCAサイクルを回すことに他ならず、必ず次の販促活動につなげるよう意識しましょう。
セールスプロモーションを活用して売上をアップさせよう!
セールスプロモーションは販促活動のひとつで、特に消費者や流通業者の購買意欲を高める取り組みを指します。
広告と混同されがちですが明確に違いがあるため、理解しておきましょう。また、セールスプロモーションの種類は大きく分けて5種類あり、それぞれ特性が違います。
セールスプロモーションの種類 ・イベントプロモーション ・キャンペーンプロモーション ・インストアプロモーション(店頭プロモーション) ・ダイレクトマーケティング ・デジタルプロモーション |
販促戦略に合わせて適切な種類を選ぶことが重要で、さらに5つのポイントを押さえることで成功に近づきます。
セールスプロモーションを成功させるポイント 1.目的・目標を明確にすること 2.ターゲットを明確にすること 3.ターゲットのニーズやウォンツを明らかにすること 4.ターゲットの行動を把握すること 5.効果測定を行うこと |
セールスプロモーションの目的を言い換えると「商品やサービスにファンを作ること」と言えます。
そのためにもセールスプロモーションを上手に活用し、継続的な売上アップを目指してください。
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